9月議会最終日2014年10月15日

今日は9月議会の最終日、議案、請願、意見書などを採決するにあたり、質疑、討論、趣旨説明などが行われました。

 議案・請願への反対討論には、日本共産党を代表して、丸山慎一議員が登壇しました。意見書など発議案については、「オスプレイの国内配備に反対し、米海兵隊オスプレイの即時撤去を求める意見書」について、岡田幸子議員が趣旨説明を行い、「戦争する国づくり」の危険な動きを糾弾し、広く国民と手を結び、軍国主義への流れを打ち砕く、日本共産党の決意を表明しました。

 今議会の焦点の一つとなっていたのは、来年4月の県会議員選挙の定数や選挙区などの改正に関する条例案です。今年2月から各会派で構成される「定数等検討委員会」を設置し、各会派の検討案を持ち寄り検討することとしていました。しかし、自民党は最後まで改正案を一本化することができずに、結局「現行通り」とする案を提出し、この自民党案の審議が行われました。

 丸山議員が自民党案への質問を行いましたが、自民党は「次々回の選挙までには抜本改正する」を繰り返すだけで、なぜ現行通りになったのかはまともに答える事ができずに、無責任な態度を露呈しました。

 圧巻だったのは、自民党案への小松実県議団長の討論でした。議会とはどうあるべきなのか、議員とは何をすべきなのかを解き明かし、議会制民主主義の土台である選挙の大原則を論じた討論には、自民党もダンマリ、もちろんヤジもなく議場はシーンと聞き入り、まさに日本共産党の本領発揮、実に感動的でした。討論の全文を紹介します。

【小松実議員の「定数条例」への反対討論】

日本共産党を代表して、自民党提出発議案第2号「千葉県議会議員の定数及び選挙区等に関する条例の一部を改正する条例案」、つまり現行のままの議員定数と選挙区で、来年4月の県議会議員選挙を行うという案に断固反対し、討論を行います。

 言うまでもなく、選挙は、議会制民主主義の土台であります。その制度の検討・改定に当たっては、憲法上の要請である「一票の価値の平等」を実現すること、「多様な民意を正確に反映すること」が大原則・大前提であり、何より最優先されなければなりません。

 公選法の改定もあって、通例より早く、本年2月にスタートした「千葉県議会議員定数等検討委員会」には、現行制度のもとで、最大2.51倍に広がった一票の較差の抜本的是正、人口が多いにもかかわらず議員定数が少ない逆転区、あるいは市町村合併で生じた飛び地の解消など、歪んでしまった民主主義の土台の抜本的是正が、大きな課題として課せられました。県民の期待にも大きなものがありました。

 ところが、その課題は達成されず、県民の期待は見事に裏切られることになりました。各会派がそれぞれの改定案を持ち寄ることになっていた6月の第3回「検討委員会」。各会派は、それなりに会派案を提示しましたが、驚いたことに自民党は、「党内調整がつかない」などとして、自民党としての成案を示すことができず、2つの案を並列で持ち出してきました。これでは議論になりません。「次回までには、一本化する」という約束で、その日の検討委員会は終了しました。

 しかし、約束の7月2日、第4回検討委員会に、またしても自民党は約束を守らず、案を一本化できないまま会議に臨みました。結局ここでも、検討委員会は、実質の議論には入れず「空転」を繰り返しました。

 そして、8月4日、第5回検討委員会の日。今度は、開会の直前になって自民党は、「党内がまとまらない」ということを理由に、突然、検討委員会を流会にしてしまいました。

各党委員に招集をかけ、委員が参集していたにもかかわらず、自分たちの勝手な都合で流会にする。多数を頼んだあまりの横暴、あまりの無責任であり、前代未聞の不祥事です。党利党略でさえない、それぞれが自分の選挙だけを考えた私利私略がまかり通り、結局、党としての案をまとめることもできないというこの事態は、もはや自民党が政党としての体をなしていないとさえ、言わなければならないのではないでしょうか。

 結局、委員長の辞任劇などのごたごたを経て、9月11日の検討委員会で自民党は「現行通りの選挙区・定数でいく」ことを宣言し、18日を最後に、議論は打ち切られてしまいました。

 人口格差は前回よりもさらに広がっているのに、「一票の較差」も「逆転区」も「飛び地」も、解消することなく、多くの「一人区」を残したまま、現行制度で選挙を行うことになれば、それは県民の負託に背を向けるだけでなく、千葉県議会の良識が、さらには議会そのものの正当性が厳しく問われることにならざるを得ません。自民党の責任は極めて重大であります。自民党条例案にある「次回には・・・抜本的な改正を行う」との「付則」も、前回2011年に改定を見送った時と同じ言い訳であり、また、この間の自民党の迷走ぶりを見れば、全くあてにならないものといわなければなりません。

 日本共産党は、すでに5月には、第一に「議員定数は現行の95議席を基本とする」こと、第二に「一票の較差は極力なくし、『1対2』未満とする」こと、第三に「議席に結びつかない票、いわゆる『死票』を最小限に抑えるために『一人区』は、可能な限り解消する」こと、第四に「政令市千葉市を2つの選挙区にまとめる」こと、という基本に立ち、改定された公選法にのっとり、現行46選挙区を29選挙区にまとめる案を発表いたしました。日本共産党案では、一票の最大較差は、1.73倍に抑えることができます。もちろん、逆転区も飛び地も解消されます。法の縛りの関係で、それでも「一人区」は、二つ残りますが、こうした抜本的改定案をまとめることは、住民の意思を反映するという民主主義の原則を貫き、道理を尽くして考えれば、それほど難しい作業ではなく、その意思さえあればできることです。

 自民党がこうした意思や努力とは全く無縁な党であり、私利私略のなかで、政党としての「一本化案」をまとめることもできない、一政党としての責任すら果たすことができない事態に立ち至っていることを、改めて厳しく指摘し、「住民こそ主人公」という民主主義の大原則に背を向けた、無責任極まりないこの条例案に断固反対いたします。同時に、千葉県議会が、県民の信頼・負託に応えられる良識の府となるよう、その機能を発揮できる議会となるよう、心から訴え、討論を終わります。

 

 

 今朝は、わたべ和子議員や、地域に方たちとともに柏の葉キャンパス駅での宣伝、雨がパラパラ来ましたが、何とか持ちこたえました。

 




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