農家の声を聞いて2014年07月23日

先週、印西市の農家、Nさん宅を農民連の小倉事務局長とともに訪れ、話を聞いてきました。

 Nさん宅では、今年2月の2度の大雪の際に、約100坪の、農機具などを収納しておく建屋・倉庫が全壊し、農機具や乗用車などに大きな被害を及ぼしました。

 Nさんはさっそく市役所に行って罹災証明を申請(木造作業場・被害面積300㎡)しました。その後、証明書が発行され、被災補償の申請をしようとした際に市は「この建屋は、建築確認が出されていないので印西市は雪害の補助金は出せません」と言ってきたそうだ。

 Nさんは、建屋・倉庫は祖父の代から建て増しで使用しており、建築確認の有無など全く知らなかったと言います。「今回の被災補償は印西市だけで200軒近くが対象になっているのに、対象外はウチだけではないか」とNさんは怒りを露にしていました。

 農業用の作業場・倉庫の建築確認を取って建設している農家はどの程度あるのだろうか。Nさんは現在、コメを1.5ha、野菜はハウス中心に1haを耕作し、産直センターなどに出荷しており、地域の中堅的農家です。このままでは新たに倉庫を作るために、1千万円程度の借金をしなければなりません。なんか理不尽な気がして仕方ありません。

 建築確認が問題ではなく、現に農業用の倉庫・作業場として使用されているところが、倒壊し被害にあっているのだから、農業の再建という視点から見れば、もっと臨機応変な対応が必要なのではないだろうか。

 Nさんは、29日に、農民連の仲間とともに、農水省に直談判に行くそうです。農業者中心の支援という立場に立った農政を進めていくために、Nさんを応援していっしょに動いていこう。

 倉庫倒壊時の写真

 倉庫が建っていた場所

 ブルーシートで保管されている農機具。もう錆びが出てきていて、使えるかどうかと話していました。