県都市計画審議会2014年07月30日

今日は、県の都市計画審議会が開かれ、出席しました。審議会にかかった議案は4本です。中でも大きかったのは、区画整理事業の計画変更に関わる案件です。

 都計審は、区画整理事業の計画変更そのものを審議するのではなくて、計画変更時に住民の方から出された意見書について審議を行います。意見書の意見が妥当と審議会が判断すれば、それを加味して再度、計画に修正を加えなければならないという大事な権限が付託されています。

 一つは、アクアラインの入り口付近で千葉県が行っている「金田西特定土地区画整理事業」です。住民の方の意見書には「地権者の許可、同意がないまま事業を進めることは容認できない」「事業により生活に変更を強いられる住民には、減歩することなく、十分な補償が提供されなければならない」として、区画整理事業に反対し、進行中の事業の中止を求めるものです。

 事業計画変更に伴って行われた地元の説明会(3回)に出席した方は、あわせて50名、地権者・336名のわずか15%程度に過ぎないことが明らかになりました。確かに、法的には地権者の同意を得る手続きについては定めがありません。しかし区画整理は「地域住民の公共の福祉に寄与する」と目的で謳われており、ましてや個人の財産にも関わり、将来の生活設計にも影響を与える事業であるから、訪問も含めて「地権者の同意」を得る努力をすべきだと求めました。

 もう一つの意見書は、TXの柏たなか駅周辺でURが行っている区画整理の事業計画変更に関わるものです。前にも紹介しましたがこの地域は、約42ha、区域の1/4にあたる地域を区画整理のエリアから除外する方向で、計画の変更を行っています。意見書では除外された地域の今後の街づくりについて、「道路や街灯の整備をしてほしい」「先買い地を地域のインフラ整備に生かしてほしい」「無秩序な開発は防止してほしい」など、住民が望む街づくりの方向を示したものでした。私は「意見書で示されている内容は、切実なものだ。除外されたとしても地域住民の意向を十分に汲み取った街づくりを進めていくべき」と求めました。

 いずれの区画整理事業も、事業開始からすでに13年~15年が経過しており、住民の街づくりに望む思いも大きく変わってきているのではないかと思う。

改めて、住民の現状に対する思いなど、意向調査などを行い、公共の福祉に寄与するという区画整理事業の原点に立ち返った見直しを行う時にきているのではないかと強く感じました。

 

金田西区画整理事業の変更案

 

柏北部東地区の変更案